STD研究所の3月の特集は、

『人ごとじゃない!HIV・梅毒』

です。

毎度、毎度の内容ではありますが、何度も登場するだけの理由、背景があります。

それを最新情報でご紹介しましょう。

 

◇HIV横ばい・梅毒急増中!

とにかく、ここ数年のHIV感染者、梅毒感染者の動向を簡単に言えば、

「HIV横ばいで減少せず、梅毒急増を継続中!」

こんな感じです。

HIV感染者については新規感染者が年間に1,500人ほど報告され、そのうち約30%はすでにエイズを発症している、この状況が何年も続いています。

一方、梅毒の方は2016年に新規感染者が4,000人を超え、何と42年ぶりの大台突破となってしまいました。

実にこの5年間で新規感染者は5倍にも急増しているのです。

では、この状況を踏まえた上で、国立感染症研究所がネットで公開している最新データを見てみましょう。

国立感染症研究所の週報「2017年第10週」と、ちょうど1年前の「2016年第10週」でHIVと梅毒の新規感染者件数を比較してみました。

比較 2017年 2016年
HIV 242件 270件
梅毒 847件 666件

*2017年第10週は3月12日までの累計速報値。

いかがでしょうか。

●HIV 2016年と比較して約10%減少。

●梅毒 2016年と比較して約27%増加。

これはまだ速報値なので、確定はしていませんが傾向としては昨年と同じではないでしょうか。

HIVはほぼ横ばい、梅毒は依然として急増中、そんな感じです。

特に梅毒は、42年ぶりに4,000人の大台を超えたとニュースになりましたが、その2016年を27%も上回るペースで新規感染者が報告されています。

もしかすると2017年は5,000人の大台も超えてしまうかも知れませんね。

更に言えば、この梅毒急増の理由について明確なものはまだ分かっていないそうです。

一説には中国人観光客の増加によるものではないかと言われていますが、それを直接裏付けるデータは見かけません。

中国人観光客の増加と梅毒感染者の増加は、因果関係ではなく単なる前後関係かも知れませんね。

 

◇感染不安があれば検査を!

今説明したように、HIVは依然として感染者が減少せず横ばい、梅毒は更に感染者が急増中。

こうした中で、もしもあなたがHIVや梅毒の感染不安を感じたら、迷わず検査を受けて下さい。

きっとあなたもHIVは感染しても症状が出ないから、HIV検査を受けるしかないとお分かりだと思います。

しかし、梅毒は感染していれば症状が出るはずなので、何も症状がなければまず大丈夫、そう思っているかもしれませんね。

しかし、それは完全な間違いです。

『性感染症 診断・治療 ガイドライン 2016』(性感染症学会)によれば、2015年に報告された新規梅毒感染者、2,692件のうち実にその3割は無症候梅毒感染者だったのです。

何かの症状が出たから梅毒検査を受けて分かったのではなく、医師の判断や症状はないけど本人が不安で受けた検査で見つかった人が3割もいたのです。

詳しくはこちら

『無症候梅毒感染者はこんなにいる!』(姉妹サイト:梅毒の症状検査完全ガイド)

繰り返しになりますが、HIVだけでなく、梅毒もまた検査を受けてみないと感染しているかどうか分かりません。

もしもあなたがHIV、梅毒の感染不安を感じたら、ぜひ同時に2つ検査を受けて下さい。

元々、HIVと梅毒は重複感染の多い性感染症なので病院へ行けば同時検査を強く推奨されるはずです。

なお、保健所に行ってHIV検査を受けるとき、梅毒も同時に無料・匿名で検査可能です。

ただし、HIVと違って梅毒は全ての保健所で検査対応している訳ではありません。

私が調べたところによると、約66%の保健所が梅毒検査可能です。下記リンク参照。

■HIV 検査相談に関する全国保健所アンケート調査報告書(平成27年度)

あなたの最寄りの保健所でご確認の上、HIVと梅毒を検査して下さい。

どうしても保健所、病院へ行けないあなたは自宅で使える郵送式の検査キットもあります。

まさにSTD研究所の特集の通り、

『人ごとじゃない!HIV・梅毒』

であることをお忘れなく。

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